国際的なロマンス詐欺メール・アフガニスタンのアメリカ軍女兵士。

2016年、アメリカがアフガニスタンで戦争やっていた頃の話です。フェイスブックに、外国人のオリビア(Olivia Dorothy)という名前の女性から友達申請があり、OKするとすぐにメッセンジャーでメッセージが来ました。
最初は挨拶だけだったのですが、返事を返すと英語で長文の文章が返ってきました。内容はこんな感じです。

私は現在35歳で、アメリカ軍の兵士です。任務でアフガニスタンに住んでいます。離婚しており、夫はいませんが、6歳の娘がいます。娘はアメリカで叔母(おば)に預けてあります。
あなたは結婚していますか?
私あなたのことをもっと知りたいです。メールアドレスを教えてくれませんか?
私現在NATOの監視下にあるチームにいて、アフガニスタンのテロリストと戦っています。

こちらがGメールのアドレスを教えると、次からはGメールでメールが来るようになりました。
戦地にいる女性兵士ということで、いつ死ぬかも分からない緊張感から、人恋しくてメールしてくるのだろうと思い、こちらも毎回返事を返しました。

自分は英語は出来ませんので、翻訳サイトが頼りです。

自分が独身であることや仕事のことなど、日常のことを書いて返信するとすぐに返事が返って来ました。
ここからメールやり取りが始まりました。

彼女からのメールには、夫がアルコール中毒患者でありいかにひどい人間であったかとか、将来の夢とか娘のことなど書かれてあり、自分の方も、趣味のことを書いたり車の写真を送ったり彼女を励ましたりして全くのメールフレンドのような状態です。

彼女は自分の写真を何枚も送ってきて、「あなたの写真が欲しい」というので、こちらも自分の写真を送りました。

そうして何回もやり取りを続けていると、「私には家庭を築く用意が出来ています。私は、娘の父親になってくれる男性を探しています。どうか父親になってくれませんか。」
と言ってきました。さすがにこれは無理があるのでやんわり断りましたが、メールのやり取りはその後も続きました。

彼女の生い立ちから出身大学や前職のこと、9.11の同時多発テロで父親と妹を亡くし、それで軍に入ることを決断したことなど、深刻な話題も入ってくるようになりました。

もちろん、毎回返事返していると今度は
「私は今すぐあなたに会いたいのです。私は軍を辞めようと思っています。辞めてあなたに会いに行きます。どうか娘の父親になってもらえませんか。娘に、あなたのことをパパと呼んでもらいたいのです。私達と一緒住んで欲しいのです。私の持っているお金も、あなたのために使いたいのです。」

と書かれてありました。エスカレートする一方で、これも丁重にお断りしました。

メールのやり取りを始めて1か月近く経ったころです。
「現在タリバンを急襲するための特別なチームいます。これから訓練に入ります。その間はあなたへのメールは途切れるかも知れません。」

といったメールが来ました。これまでもメールの随所に、軍の作戦のことは書かれてありました。捕らえられているジャーナリストを救出したとか、敵を8人生きたまま捕まえたとか、戦地ならではの話題は時々書かれていました

ですが今回はかなり危険な任務のようです。数日間メールはありませんでしたが、次に来たメールには何枚かの写真が添付されていました。

タリバンらしき男たちとアメリカ兵士の代表者の人が言い争っているような様子や地面に置かれたミサイルを処理しているような様子、それからおそらく彼女自身の腕であろう点滴のついた腕の写真など何枚かの写真です。この作戦で彼女もかなりの怪我をしたようです。

アメリカ側は3人の兵士を失い、その代わり相手組織のナンバー2を捕らえたということです。そしてこのタリバンの基地を攻撃し勝利した際にタリバンの隠し持っていた現金を手に入れることができたらしいのです。

そしてその分け前をもらい、彼女は500万アメリカドルを得たそうです。日本円にすると大体5億円ぐらいでしょうか。

そしてここからが問題なのですが、その5億円を自分に預かって欲しいというのです。アフガニスタンに赤十字の女性が来るのでその人にこのお金を預ける予定で、その赤十字の彼女はロンドンにそのお金を移動させます。

そこで警備会社の管理下に置かれ、警備会社からあなたに連絡が行きます。荷物はあなたの名前で預けますので、あなたのフルネームや住所、電話番号など教えて下さい。あなたに預けたお金はいずれ私が日本まで取りに行きます。

あなたにはお礼としてそのお金の40%を差し上げます、とメールには書かれてありました。5億円の40%と言うと2億円ぐらいですね。

自分の頭をよぎったのは、彼女が日本にお金を取りに来て実際に会った時、激しくプロポーズされて、その上2億円ももらえるということです。ですがそんな話があるわけがありません。

これまで相手が本当にアメリカ軍の兵士だと思ってメールのやり取りを続けてきましたが、さすがにこの時点でちょっとおかしいと思い始めました。そんな大きなお金を見ず知らずの言葉も通じない自分に預けて40%もあげるなどとは普通は考えられません。

一連のメールのやり取りや英文をコピーしてネットで調べてみるとやはり出てきました。国際ロマンス詐欺と呼ばれているようです。
メールが来て結婚したいの連発で最後はあなたにお金を預けたいのですという展開です。

ストップ国際ロマンス詐欺
https://www.facebook.com/romance.sagi.jp/posts/1455835764480729/

外務省海外安全ホームページ
海外邦人事件簿|Vol.47 おいしいメールと国際詐欺
https://www.anzen.mofa.go.jp/jikenbo/jikenbo47.html

一応これまでのことがありますから無視はしませんでしたが、私は英語ができませんし、それはあなたの大切なお金ですから私が預かるわけに行きませんといったメールを相手に返しました。もう一回頼んできましたが、それはもうさすがに無視しました。

上記のサイト「ストップ国際ロマンス詐欺」によると、このままやり取りを続けてお金を預かることを OK すると、ニセの税関や赤十字、あるいは箱を運んでいた人などから自分のところに連絡が来て、荷物の中に大金が入っていることが分かったので、それ相応の罰金を求められるそうです。

罰金だけではなく税金や手数料、また、運んだ人が逮捕されているのでその保釈金として大金を請求されることになります。

ですが相手側の女兵士は、荷物すなわちお金が届いたらその中から払って下さいと言ってくるそうです。しかしそんな金が届くはずもありません。信じて請求された金額を払ったらそれでおしまいということです。

この女兵士の件、ネットにアップされているということはやはりかなりメジャーな詐欺なんですね。最終的な話に持って行くまでに相当なメールのやり取りをして人間関係を作ってから話を持ち出すというパターンです。自分の場合28回やり取りしました。

最後はメールが何回来ても無視しているとやっと来なくなりました。他のサイトを見てもこのアメリカ軍の女兵士は何人も写真が存在しているようです。自分のところに来たのも含めておそらく勝手に使われたんじゃないかと思います。
世界中で多く広まっていそうな話ですね。

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