500ウォン詐欺にあいました。

深夜、タクシーの業務中に、繁華街から1人の男のお客を乗せました。年は50代くらいで、スーツを着た男です。目的地はわりと近くて、すぐに着きました。

目的地に着いて

「ありがとうございました。870円ほどよろしいでしょうか。」

と言うと、男はバラバラと小銭を出して、ちょうどの金額を出しました。ですが、その中に見慣れない硬貨があります。

500円玉と同じ大きさなんですが、鳥の絵が描いてあります。

不審に思って自分が

「あれ?これは?」

と、その硬貨を指さすとお客は

「それ500円!500円って書いてある!」

と言うので手に取ってひっくり返してみると確かに500と書いてあります。自分も初めて見た硬貨でしたが、何かの記念硬貨で特殊な500円玉なのかと思って、その場は納得し

「ありがとうございました。」

と言って、そのお客とはそこで別れました。

それから一日の業務が終了し、日報の記入も終わって、会社の所定の場所に日報と現金を提出しに行った時のこと。

現金は現金投入機という、こういった機械に、札と硬貨を入れて計算します。お金は機械の中に入って、その代わりレシートが出てきます。
レシートには一万円が何枚とか100円玉が何個とか、内訳が印刷されていて一番下に合計金額が記載されています。

自分がその機械に今日の売り上げを入れてスイッチを入れたのですが、あの、500と書かれた硬貨だけが返却口に返ってきます。

もう一回入れてスイッチを押してもまた返ってきます。更にもう一回やってもダメ。ここに至って、やっと、あれは500円玉じゃないんじゃないか?と気づきました。

手に取ってよく見るとハングル文字が書いてあります。お客から渡された時は適当に見ていたので全然気づきませんでした。

「あー・・これって韓国の金・・。」

と、騙されたことにやっと気づきました。

韓国の500ウォンだったら、日本円で50円くらいの価値しかありません。しかも両替するところもないですし、まるまる500円の損です。いや、金額よりも堂々と騙されたということに腹が立ちます。

あのお客、何が「それ500円!」だ。完全に確信犯で分かっててやったに違いない。車内では乗ってる間は結構穏やかに会話していたのに、最後になって人を騙すとは何て悪質な。しかし人間って分かりませんね。好意的に見えても詐欺をします。


▼昔から存在する500ウォンを使った詐欺

自分が子供の頃、500円は札でした。それから硬貨に変わりました。

日本に500円玉が登場したのは1982年です。その同じ年、韓国にも500ウォン硬貨が登場しました。
当時の為替レートで500ウォンは、日本では170円でした。

材質も全く同じ、大きさも全く同じです。両方とも白銅製であり、大きさは両方とも直径26.5mmでした。

ただ、重さだけがわずかに違っていて500ウォンの方が少しだけ重たかったのです。それで500ウォン硬貨の表面をわずかに削ったり、ドリルで少し穴を空けて硬貨の質量を減らし、自動販売機に入れるという手口が流行りました。

自動販売機に重さを合わせた500ウォン硬貨を入れて返却レバーを引くと、中に入っていた本物の500円玉が返却されます。

これは当時、返却レバーを引いても、返ってくるのは、今入れた硬貨ではなく、元々自動販売機の中にあった硬貨から戻ってくるという仕組みを利用したものです。

また、この変造500ウォンを入れて、その自販機の500円相当のものを買っていくという手口もありました。

こういった手口が多発したため、後に自販機は、入れた硬貨が返ってくるように構造が変更されました。そして2000年には材質がニッケル黄銅の、偽造防止を強化した二代目の500円玉が登場します。

構成は、銅72%、亜鉛20%、ニッケル8%で、これにより電気伝導率が変わり、機械での偽造硬貨の検出がより簡単になりました。重さも初代の硬貨よりも0.2g減っています。

そして2021年には3代目の500円硬貨の発行が予定されています。

500円と500ウォンを使った手口は色々なところで見られます。ネットでも色んな人が書いています。

その中でも特に「コミケでよく使われる」という記事を多く見かけます。

コミケで、支払いの時に硬貨の中に500ウォンを混ぜて支払う手口が毎年多数発生しているとのことです。

コミケとはコミックマーケットのことで、毎年8月に東京ビッグサイトで行われる同人誌即売会です。アマチュアの漫画家たちが、自分たちで発行した漫画誌を会場内で販売するイベントで、何十万人もの人が集まる大規模なイベントです。

なぜコミケでいつも韓国の硬貨の事件が発生するのか分かりませんが、慌ただしく金銭のやりとりをする場だから、こういったこともやりやすいのでしょうか。

では、祭りなどでも要注意ですね。今後も、現在流通している硬貨は相変わらず存在し続けるわけですし、こういった事件は終わることはないでしょう。自分もお客から500円玉を出されたら、ついじっくり見てしまう癖がつきました。

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