高圧的なお客に一応報復。

夜の23時ごろ無線配車で、ある飲み屋にお客を迎えに行った。店に挨拶して外で待っていたら出て来たのは、男の2人組。

車のドアを開けようと自分がドアの横に立っていたら、その2人のうちの1人から

「さっさとドアを開けい!ボサッとすんな!」

と言われたのでいきなりカチンと来た。

2人を乗せて行先を聞くと、

「第一ホテル!(仮名)」

と言われ、すぐ近くのホテルだった、多分7-8分くらいで着く。

発進したが、さっきの男がやたらと口うるさい。

「今の黄色、行けただろうが。わざと止まるな。」
「もっとゆっくり曲がれ!体が揺れただろうが。」

「お前、はいしか言えんのか!この辺、案内しながら走れ!」

など。

こちらも一応、車内の様子が録画されているので後で管理職に見られてもいいように、素晴らしい対応とはまではいかないが、一応事務的に返事はしていた。

この男、こちらに対してはものすごく横柄(おうへい)な態度だが、一緒に乗ったもう一人の男に対してはものすごく低姿勢だった。

「いや、今日はどうもお疲れ様でした。また次回もよろしくお願いいたします。」

「料理の方はどうでしたか。あの店でよろしかったですかね。」

といった感じで、こっちにはものすごく横着な態度だったが、連れの人に対しては最大限の敬語を使って話しかけている。

この口うるさい男と、もう一人の男には結構身分に差があるような感じだった。

それで言われたホテルまであと300mくらいという地点まで来た時、その口うるさい男がいきなり

「どこまで行くつもりじゃー!第一ホテルと言うただろうが!」

と、突然怒鳴ったので慌ててブレーキを踏んで停まった。

怒鳴られはしたが、その第一ホテルというのはまだ300mくらい先。今通過したのはパチンコ屋。

夜で暗かったせいもあって、この男も建物を完全に間違えて怒鳴っている。

こっちもそうだろうと分かってはいたが、あわよくばここで降ろしてやろうとひらめいて、場所の間違いはあえて口にせず

「すいません、行き過ぎましたか? ここでよろしかったのですか?」

と聞いてみると

「行き過ぎだろうが!お前、どこまで行く気じゃ、このバカタレが! バックせい!」

と言うので

「はい、すいません。」

と、バックして、パチンコ屋の前に停めた。

「ここでよろしいでしょうか?」

と聞くと

「全く、ボケが!なんぼじゃ!」

と言うので

「はい、630円ほどよろしいですか?」

と言うと小銭でちょうどを払って

「さっさとドア開けいや!」

と言うのでドアを開けると、まず、身分の高そうな、おとなしい人から降り、その後すぐ、この超・嫌な客が降りた。

2人が降りた後、まだドアを閉める前に、身分の高そうな人が

「ありゃ!? ここはホテルじゃないぞ!ここはパチンコ屋じゃないか!」

と言ったのが聞こえた。

そのセリフを聞いた瞬間、自分もすぐにドアをバン!と閉めてアクセルを踏んで急発進した。

後ろの方からまたあの男が

「あっ! おい!」

と叫んでいたが、また乗ってきたら嫌なので当然無視。そのまま逃げ切った。

大体、お客が停めろといった場所で停めて、相手も納得済みで降りたのだから何の問題もない。(あるかも知れないけど。)

あの口うるさい男、連れの人に謝ってそこから300mほど一緒に歩いたのかと思うと、ちょっとだけ仕返ししたような気がして気分は良かった。

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