お客の差し歯を探してセブンイレブンのゴミ箱をあさる。

夜の11時ごろ、自分をちょくちょく呼んでくれる、ある会社の社長から電話がかかってきた。家まで迎えに行くと、「神杉のセブンイレブンまで。」と言う。

セブンイレブンならこの家の近くにもあるのに、結構遠い所まで行くもんだと思っていたが、その社長が言うには、

「今日、そこのセブンイレブンの駐車場で昼間に弁当食ったんだが、どうもその弁当のカラに、さし歯を入れっぱなしにして捨てたみたいなんだ。あれがないとかなり困る。

作り直すにしても10日くらいはかかるんだ。今からセブンイレブンのゴミ箱をあさりに行くから、ちょっと手伝ってくれんか。」ということだった。

そのセブンイレブンには電話して事情を伝えてあるらしい。現地に到着してオーナーに挨拶して、駐車場のゴミ箱に向かった。

オーナーが言うには、

「うちのゴミ箱はちょっと溜まると、すぐに空の段ボールにゴミを移しかえて次々倉庫に入れることにしてあるんだ。これが倉庫のカギだから、終わったらまたカギをかけておいてくれないかね。」

ということだった。

その倉庫のカギを開けると、もろにゴミの匂いがしてきた。ゴミのつまった段ボールは数えると15個あった。社長が弁当を食ってから約12時間。その間にもうこれだけゴミが溜まるとは、コンビニのゴミ箱の利用とはすごいものがある。

一個一個フタを開けて中を調べてみる。ゴミなんだから綺麗なわけがない。中には明らかに家庭ゴミを捨てているようなものも入ってた。ちゃんとルールを守ってすてろよ。

茶色の袋で大きさはこれぐらい、と、社長に探すべきものの特徴を聞いて二人で手分けして探した。途中、カップラーメンの汁が何回か手にかかったが・・。

12個目くらいの段ボールを開いた時、社長が
「あっ、これじゃないか?」
というのでビニール袋を開けてみると、どうもそれっぽい。中に入っていた幕の内のフタを開けてみると・・、あった! エビ天のシッポの横にさし歯が一個転がっている。

「あった、あった!」嬉々として喜ぶ社長。「いや~、よかったよかった。ワシャ、完全に諦めとったが・・。」

二人で散らかしたゴミをまた元通りダンボール箱に詰め、コンビニで手を洗ってまた社長を家まで送っていった。到着すると往復の料金に加えて、「お礼」ということで余分に5000円くれた。結構ラッキーな一件であった。

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