昔、自分のいたブラック企業
その当時は、これが普通かと思っていましたが、昔、自分も、今考えればブラック企業だったなと思う会社にいました。
5年ほどいましたが、結局耐えられずにやめてしまいました。
そこは、ルート営業の会社で、毎日車で、固定客の店に商品を届ける届ける仕事でした。
朝は7時に出勤で、帰れるのは午前1時です。3時に寝て6時に起きる生活でした。家にいられるのは5時間くらいで、睡眠時間は3時間くらい。
給料の手取りは14万円くらいでした。
ただ、車で商品を届けるといっても、それだけが仕事ではありません。配達の最中に付近の商店や会社に飛び込み営業をして、自分の会社の商品を継続的にとってもらう交渉をします。
この「新規で何件とれたか」というのが自分の実績になります。
「商品配るだけならバカでも出来る。新規の契約取ってくるのが仕事じゃ!」と、常に言われていました。
また、日常的に所長からよく言われていたのは、
「ある社員は一日、100軒の飛び込み営業して、その日の契約はゼロ。
だが別の社員は荷物の積み降ろししてたところへ、隣の店の主人が声かけてきてくれて、新規の契約が一件取れた。
この2人、どっちが仕事したかと言えば、もちろん荷物の積み降ろししてて、新規の契約取って来た方じゃ!
結果が全て。数字が全て。何軒飛び込みしたとか、そんなことはどうでもええことじゃ。」
とか、
所長「おう、○○さん、来月のこの数字、達成できるんか。」
自分「あ、はい、達成できるように頑張ります。」
「頑張らんでもええわ、出来るか出来んのか、聞いとんじゃ!」
「はい、達成出来るように努力します!」
「努力なんかどうでもええわ!やるんか、やらんのか、聞いとんじゃ!」
「はい、やります!」
という調子。
「出来ませんでしたで済むかーっ!どうするんじゃ、この数字!」
と言われてボールペンが飛んできたりシャチハタの印鑑が飛んできたり。
長時間労働に加えて営業成績を鬼のように追求される雰囲気で、社員は全く定着しませんでした。
自分のいた営業所では、当初11人の中で30代の社員は3人。他は全部20代。社員の平均寿命は3年。
これでもまだ、昔よりは改善された方で、以前所長が言ってましたが、昔はどの営業所も所長が20歳か21歳くらいで、営業社員は10代が普通だったとか。
2県にまたがって、営業所は10カ所くらいありましたが、どの営業所もこれくらいの年齢層だったとか。
良い言い方をすれば
「若さのあふれている会社です。」ということになります。
いや、ただ人が定着しないだけです。
それと、もう一つ。
自分が、この会社の次に就職した会社でしたが、ここも、一軒一軒、家を訪問して、月々2千円の契約を取ってくる仕事でした。訪問販売のようなものです。
車で連れて行かれて、一人一人バラバラに降ろされて、後はずっと歩き通しです。
昼に一回、車で迎えにきてもらって昼飯。その後はまたバラバラに降ろされて20時ごろまで訪問営業です。
事務所には棒グラフが貼ってあって、毎日個人の成績が更新されます。
ここは前述の会社よりももっとひどくて、社員の平均寿命が三ヶ月くらいでした。
成績が悪いと責められて居られなくなりましたから。
その週の契約がゼロだったら、日曜日も自主的にいろんな家を訪問して歩きました。
ですから、常時大々的な募集がしてあって、二週間に一回くらい新人が入ってきます。
その反面、毎週、月曜日の朝には40-50%の確率で
「今日で辞めさせてもらいたいんですが」
という電話がかかってくるようなところでした。
自分も三ヶ月で終わりました。