500ウォン詐欺。

スーツを着た、50才前後の男のお客を乗せた。

目的地に着いて

「ありがとうございました。恐れ入ります。870円ほどよろしいでしょうか。」

と言うと、そのお客は、小銭をバラバラと広げて支払った。

だが、その中に見慣れない硬貨が一つあった。

大きさは500円玉とほとんど同じなのだが、鳥の絵が描(か)いてある。

「あれ?これは?」

と、自分が手に取ってみたらその瞬間、お客が

「それ500円。500円って書いてある。」

と言う。ひっくり返してみたらたしかに500という文字が書いてある。

何かのイベントの500円玉の記念硬貨だろうと思って

「ありがとうございました。」

と言って、そのお客とはそこで普通に分かれた。

それから一日の勤務が終了して、現金の計算が終わり、現金を「現金投入機」に入れた。

この機械は、投入した現金を数えてくれる機械で、一万円が何枚とか100円玉が何枚とか、それぞれのお金の種類ごとに枚数が出て、合計金額が印刷されたレシートが出てくる。

そのレシートを日報につけて提出するようになっている。

だが、その硬貨だけが返却窓口に帰って来る。

ここでようやくその硬貨をじっくり見てみてやっと気づいた。ハングル文字が書いてある。

韓国の硬貨だった。

ネットで調べてみると、500ウォンは50円。この辺りでは換金も出来ず結局500円の損。

あのお客分かっててやったに違いない。車内では好意的な会話をしておいて払う時もさわやかな態度で、結局騙(だま)すとはなんて悪質な。

500ウォン硬貨を使った詐欺の手口は、ウィキペディアの「五百円硬貨」の項目に記載があった。

――――――ここから

1982年に五百円硬貨が導入された同年、韓国でも500ウォン硬貨が導入された。

当時の為替レートで日本円で約170円の価値であったが、材質も大きさも五百円硬貨と全く同じ、直径26.5mmの白銅製であり、量目のみ7.7gとやや重いだけであったため、表面を僅かに削ったりドリルなどで穴を空けたりすることで質量を減らし、自動販売機で500円硬貨として通用させる例が続出した。

主な手口としては、変造した500ウォン硬貨を投入して「返却レバー」を操作し、自動販売機に蓄えられていた真正の五百円硬貨を取り出すというものである。

投入した硬貨とは別の硬貨が返却口に出るという自動販売機の設計上の仕組みを悪用し、500ウォンと500円の為替レートによる差額利益を得る。

また、真正な500円玉を盗むほかに、変造した硬貨を500円として通用させて自動販売機から500円相当の商品や切符、あるいは釣銭を盗む手口もある。

――――――ここまで

韓国旅行から帰ってきた時、余った500ウォンの硬貨を日本で使おうという考えなのだろう。

一応、勉強にはなったので、もう引っかかることはないと思う。

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